歯科用金属アレルギー、どうすれば良いの?

投稿者 okabeshika on 2月 11, 2022

歯科用金属アレルギー、どうすれば良いの?

問題点をいくつかあげてみました。

  1. 診断が時に困難で不確実です。
  2. 費用がかさむ場合があります。
  3. 治療期間が長期に及ぼす場合があります。
  4. 治療効果の出現が時に不確実です。 

順に説明しています。

歯科金属アレルギーとは、その症状

口の中の銀歯や金歯などの金属が
唾液でイオン化され体内に入り、
全身の症状となって表れる金属アレルギーがあります。

皮膚に発疹がでたり、水ぶくれができます。

代表的な疾患としては、
掌蹠膿疱症があげられます。

 

検査及び治療法

皮膚科での診断が必須です。

検査法は、皮膚科でのパッチテストです。

歯科で行う
治療法は、口腔内の金属を一掃することです。

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可能性の高いモノから除去はしていきますが、
基本的には、すべての撤去が必要となる可能性が高いです。

 

問題点

パッチテストは、100%ではありません。

したがって、皮膚症状と、金属アレルギーとの因果関係を
100%特定するのは困難なのだそうです。

この点は、皮膚科の先生からよく、説明をお聞きください。

 

製品により、金属の成分が異なる。

歯科で使われて、お口の中にある金属は多種多様です。

メーカーによって、成分が微妙に異なり、
患者さんに使用されている金属を

すべて特定するのは一般的には、困難です。

 

土台の金属まですべての金属を除去するのは時に困難。

歯科用金属アレルギーと診断された場合、
基本的には、口腔内の金属をすべて取り除かなくてはなりませんが、
歯の土台の部分の金属は時に除去が困難です。
治療期間が長期に及ぶことがあります。 

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被せもの、詰めもの、入れ歯により、保険治療でカバーされません。

金属を使用しないセラミックなどの詰め物、かぶせもの

キャドキャム冠、インレーの適応拡大により、
かなり保険でカバーできるようになってはきましたが、
全て保険でカバーされるわけではありません。

奥歯の詰め物は、キャドキャムインレーが適応となりましたが、
かなり削る量が多く、歯に負担がかかります。 

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ブリッジは、ごく一部を除いて、
金属を使わない場合は保険外治療になります。

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多くの金属がお口に入っている場合は、
患者さんにとって、かなりの出費になります。

 

全く金属使わない義歯。

総入れ歯をのぞき、
一般的に義歯は、金属のバネが必要です。

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残念ながら、
金属のバネのない義歯は保険ではお作りできません。

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以上、担当の皮膚科医、歯科医とよく、ご相談下さい。

 

参考文献

日補綴会誌 Ann Jpn Prosthodont Soc 8 : 327-339, 2016
歯科金属アレルギーの現状と展望 補綴主導の歯科金属アレルギー診療ガイドライン策定

 

石川県金沢市 おかべ歯科医院
歯科医師・院長:岡部孝一
公益社団法人 日本口腔外科学会 指導医・専門医、医学博士