レントゲン撮影の際の防護エプロンについて
当院ではレントゲン検査を最小限にするように心がけております。
先ずは、「歯医者さんで撮影するレントゲンは大丈夫です。」をお読み下さい。
レントゲン撮影の時に着させられる、
鉛入りのちょっと重いエプロンのことです。
ご不明な点は、何なりと、ご質問、ご相談下さい。
「エックス線はこわくない!
なぜ歯医者さんでエックス写真を撮るの?」-①
(財団法人 口腔保健協会 2007年)から、引用します。
筒状の装置(エックス線管)を顔(歯)に当てて撮影します。
先端から、エックス線が出ます。
光と同じで、まっすぐに進みます。
これが一次線です。
これに対して、エックス線管から出たエックス線が体にあたって
はね返ったのを散乱線と言います。
散乱線の下腹部にへ被曝量は顔の皮膚面のそれの
約一万分の一以下だそうです。
したがって、筒の向く方向にしか被曝しないと言えます。
つまるところ、
防御エプロンを着用しなくても心配することはありません。
とのことです。
日本歯科放射線学会防護委員会 2015
の考え方も引用します。
すべての歯を撮影する場合(10-14枚)は、
撮影部位、手技により防御エプロンを使用する意義はあるが
防護エプロ ンの装着は、患者の被ばく線量を低減するためというより、
患者の心理面への 配慮のためと考えた方が適切である
と結論づけています。
エックス線の角度からして、
防護エプロンを使用しても、 実質的な患者の線量低減効果はほとんどないとされている、
としており、
防護エプ ロンを不適切に装着した場合、
再撮影を余儀なくされる危険性があるので、
使用しない方が良いと考えられている。
とまで述べています。
当院では、そのようなことがないように、
エプロンの位置を充分考慮して装着しております。
もう一度①より
としていますが、
ただ、
別の見方をすると安心感を持っていただくためのエプロンが
かえってエックス線は怖い物であるという恐怖感を助長している面がある。
とも、述べています。
ご不明な点は、何なりと、ご質問、ご相談下さい。
石川県金沢市 おかべ歯科医院
歯科医師・院長:岡部孝一
公益社団法人 日本口腔外科学会 指導医・専門医、医学博士